赤や黄色、緑色鮮やかなお菓子や飲み物を見ると、つい手が伸びてしまいます。しかしその鮮やかな色は、自然の色ではなく合成着色料によって作り出されている場合がほとんどです。
食品着色料の安全性については世界中で議論が続いており、一部の国々では使用が禁止されている色素も、日本ではいまだに認可されているものがあります。本記事では、特に注意が必要な着色料について詳しく解説します。
食品着色料の種類
食品着色料は大きく「合成着色料」と「天然着色料」に分類されます。
合成着色料(タール色素)
石炭タールから合成された色素で、発色が鮮やかで安定しているため広く使われています。日本では現在12種類のタール色素が認可されています。
| 色素名 | 色 | 主な用途 | 海外での状況 |
|---|---|---|---|
| 赤色2号(アマランス) | 赤 | 菓子、清涼飲料水 | 米国で使用禁止 |
| 赤色40号(アリュラレッド) | 赤橙 | 菓子、飲料 | EUで警告表示義務 |
| 黄色4号(タートラジン) | 黄 | 菓子、飲料、漬物 | EUで警告表示義務 |
| 黄色5号(サンセットイエロー) | 橙黄 | 菓子、清涼飲料水 | EUで警告表示義務 |
| 青色1号(ブリリアントブルー) | 青 | 菓子、ゼリー | EUで条件付き使用 |
タール色素とADHDの関連
2007年、英国のサウサンプトン大学が発表した研究は世界に衝撃を与えました。黄色4号・黄色5号・赤色40号などの合成着色料6種と安息香酸ナトリウムの混合物を摂取した子どもたちに、ADHD(注意欠陥多動性障害)様の症状が有意に増加したのです。
この研究を受けて、EUは対象となる6種類の合成着色料を含む食品に「子どもの活動と注意力に悪影響を及ぼす可能性があります」という警告表示を義務付けました。一方、日本では現在も同様の規制は設けられていません。
カラメル色素の問題点
コーラや醤油、ソースなど身近な食品に広く使われているカラメル色素ですが、その種類によっては発がん性物質を含むことが問題視されています。
4-メチルイミダゾール(4-MEI)の問題
カラメル色素の製造過程で生成される4-メチルイミダゾール(4-MEI)は、動物実験で発がん性が示されており、カリフォルニア州では発がん物質として規制されています。コーラに含まれる4-MEIの量が問題視され、米国では製造方法の変更が求められました。
カラメル色素の種類の違い
カラメル色素にはI〜IVの4種類があり、特に製法によって4-MEIの含有量が大きく異なります。アンモニウム塩を使用して製造するカラメルIIIとIVは、4-MEIを多く含む傾向があります。
天然着色料は安全か
合成着色料の代替として使われる天然着色料も、すべてが安全というわけではありません。
- コチニール(カルミン酸):カイガラムシ由来の赤色素。アレルギー反応を引き起こすことがあり、アナフィラキシーショックの事例も報告されています
- アナトー(ビキシン):植物由来の黄橙色素。アレルギー反応の報告があります
- パプリカ色素:比較的安全とされていますが、過剰摂取は注意
着色料を避けるための実践的な方法
原材料表示の確認ポイント
食品を購入する際は、「着色料(赤色40号)」「着色料(カラメル)」「着色料(コチニール)」などの記載を確認しましょう。なお、複数の色素を使用している場合は「着色料(赤色40号、黄色5号)」のようにすべて記載されています。
カラフルな加工食品を控える
特に子どものおやつに与える食品については、鮮やかすぎる色の菓子類は控えめにするのが賢明です。天然の色を活かした食品を選ぶようにしましょう。
まとめ
食品着色料は食品の見た目を魅力的にするための添加物ですが、特に合成タール色素については子どもへの影響が懸念されています。EUでは規制が進んでいる一方、日本では対応が遅れているのが現状です。
食品を選ぶ際には、色の鮮やかさに惑わされず、ラベルをしっかり確認する習慣をつけることが大切です。特に成長期の子どもを持つ親御さんには、着色料の知識をもって食品選びをしていただきたいと思います。


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