「世界で最も健康的な食事スタイル」として、数十年にわたる研究に裏打ちされた地中海食。地中海沿岸の伝統的な食文化に着想を得た地中海食は、心臓病・認知症・糖尿病・がんなど多くの疾患リスク低減との関連が多数の大規模研究で報告されており、WHOも推奨する食事パターンです。今回は地中海食の科学的根拠から、日本での実践方法まで徹底解説します。
地中海食の科学的根拠
地中海食を広く世界に知らしめた研究として、2013年に発表されたPREDIMED(Prevención con Dieta Mediterránea)試験があります。スペインで行われたこの大規模ランダム化試験では、7,447名の高リスク患者を対象に、地中海食(オリーブオイル強化・ナッツ強化)が低脂肪食と比較して心血管イベントのリスクを約30%低下させることが示されました。また、MetS in Children(小児メタボリック症候群)研究やNURSA研究など多数の追跡研究でも、地中海食のスコアが高いほど総死亡率・心疾患・認知症発症リスクが低い傾向が報告されています。
地中海食の10の基本原則
| 食品カテゴリ | 頻度 | 代表食品 |
|---|---|---|
| 野菜・果物 | 毎食 | トマト・ほうれん草・ブロッコリー・ナス・柑橘類 |
| 全粒穀物・豆類 | 毎日 | 全粒パン・レンズ豆・ひよこ豆・大麦 |
| オリーブオイル | 主な脂質源 | エキストラバージンオリーブオイル |
| 魚・シーフード | 週2回以上 | サバ・イワシ・サーモン・タコ・貝類 |
| ナッツ・種類 | 毎日少量 | くるみ・アーモンド・ピスタチオ |
| 鶏肉・卵 | 週数回 | 卵は週4〜7個程度が多くの研究での設定 |
| 乳製品 | 適量 | ヨーグルト・チーズ(少量) |
| 赤身肉 | 週1〜2回以下 | 牛・豚の赤身は最小限に |
| 加工食品・甘味 | できるだけ少なく | 菓子・清涼飲料・精製食品は控える |
| 水・ハーブティー | 主飲料 | 水・緑茶・ハーブ類 |
地中海食を日本の食生活に取り入れる実践法
地中海食は「食材・料理法の変換」で日本食に近い形で実践できます。
オリーブオイルを主体に:サラダ油・マーガリンの代わりにエキストラバージンオリーブオイルを使用。炒め物・仕上げがけ・ドレッシングとして日常的に活用しましょう。
青魚を週2〜3回:サバ・イワシ・さんまなど日本の青魚はDHA・EPAが豊富で地中海食の精神に合致。焼き魚・煮魚・缶詰を積極的に取り入れましょう。
豆類を毎日:みそ・納豆・豆腐・大豆・小豆など日本の伝統的な豆食は、地中海食の豆類摂取の考え方と重なります。
野菜を多様に:「1日350g以上の野菜」を目標に、色とりどりの野菜を毎食取り入れましょう。緑・赤・黄・紫など色の多様性がポリフェノールの多様性につながります。


コメント