「ストレスに強い体を作りたい」「慢性疲労を何とかしたい」という方に注目されている「アダプトゲン(Adaptogen)」。アダプトゲンとは、身体の恒常性(ホメオスタシス)を維持し、精神的・身体的ストレスへの適応力をサポートするとされるハーブ・植物の総称です。アシュワガンダ・ロディオラ・高麗人参が代表格として世界的に研究されています。
アダプトゲンとは|ストレス応答を調節する植物成分
アダプトゲンという概念は1940年代にソ連の薬学者ニコライ・ラザレフが提唱し、軍人・宇宙飛行士のパフォーマンス向上研究から生まれました。定義上、アダプトゲンは①非特異的なストレス耐性の向上、②恒常性の維持(どちらか一方向に過度に偏らない)、③毒性が低く長期摂取が可能、の3条件を満たす必要があります。主に視床下部-下垂体-副腎(HPA軸)へのはたらきかけを通じてコルチゾールなどのストレスホルモン応答を調節するとされています。
3大アダプトゲンを徹底比較
| アシュワガンダ | ロディオラ | 高麗人参(ジンセン) | |
|---|---|---|---|
| 原産地 | インド・北アフリカ | 北欧・シベリア高山 | 朝鮮半島・中国 |
| 主な活性成分 | ウィサノライド | ロザビン・サリドロシド | ジンセノサイド |
| 主な研究対象 | ストレス・不安・睡眠・テストステロン | 疲労・認知機能・気分 | 疲労・認知・免疫・血糖 |
| 摂取タイミング | 夜(鎮静傾向) | 朝(活性化傾向) | 朝〜午前中 |
| 研究の充実度 | ◎ ヒト臨床試験多数 | ○ 一定数の試験あり | ◎ 長年の研究蓄積 |
アシュワガンダ(Ashwagandha)の特徴
インドのアーユルヴェーダで「強壮剤の王」として5,000年以上使用されてきたアシュワガンダ。現代の研究では、コルチゾール値の低下・ストレス・不安感の軽減・睡眠の質向上・男性の精子機能・筋力への影響を検討した複数のランダム化比較試験(RCT)が発表されています。就寝前の摂取が推奨されることが多く、「夜のアダプトゲン」とも呼ばれます。
ロディオラ・ロゼア(Rhodiola rosea)の特徴
北欧やシベリアの過酷な環境に自生するロディオラ。「黄金の根」とも呼ばれ、精神的疲労・バーンアウト・認知機能への影響を検討した研究が多く、欧州薬局方(HMPC)にも収載されています。エネルギー感を高め集中力をサポートする傾向があるため「朝のアダプトゲン」として使用されることが多いです。
アダプトゲン摂取時の注意点
アダプトゲンは一般的に安全性が高いとされていますが、自己免疫疾患・甲状腺疾患(アシュワガンダは甲状腺機能に影響する可能性)・ホルモン感受性の疾患のある方、妊娠中・授乳中の方は医師に相談のうえ使用してください。薬との相互作用の可能性もあるため、服薬中の方も事前確認が大切です。


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